|
|
|
東京子ども図書館は、個人の営みである家庭文庫から出発しました。1950年代のことです。個人の家庭と蔵書を開放して、近所の子どもたちに本と出会う機会を提供しようとしてはじめられた家庭文庫は、公共図書館が整備されていないこの時期、子どもの読書施設として大きな役割を果たしました。上北沢と入船の二つの土屋児童文庫、荻窪のかつら文庫、中野の松の実文庫の四つの文庫に関わっていた者たちは、たがいに交流し、協力しあっていましたが、このグループのなかから、もう少し規模の大きい、安定した基盤をもつ子ども図書館を設立したいという願いが生まれました。この願いが実を結んで、1974年1月に誕生したのが東京子ども図書館です。このときは、民法第34条に基づく財団法人で、東京都教育委員会の許可によるものでした。その後、2008年に、民間の非営利部門の活動の健全な発展を促進し、支援することを目的に「公益法人制度改革三法」が制定、施行され、東京子ども図書館は、この新しい法のもと、設立から36年目の2010年10月、内閣総理大臣より「公益財団法人」への移行が認定されました。これは、わたしたちの30余年にわたる活動が、公益性の高いものであると認められたことを意味しており、わたしたちとしては、たいへんうれしく、誇らしく思っています。この結果、わたくしどもへお寄せくださる寄付金は、所得税、法人税、地方税の控除の対象となることになりました。 40年前、館の設立を計画したとき、わたしたちは、活動の目的をつぎのように記しました。 ――わたくしたちは、子どもの、知的、情緒的、精神的発達の上で、読書が、非常に大きな役割を果たすことを信じています。ことに、今日のように、情報と生活が画一化されていく社会にあっては、子どもが、それぞれの興味と能力に応じて、自由に読書することが、個性を伸ばし、想像力を養う上で欠かせないことと考えます。刻々と変化していく社会に適応していくための、自己教育の手段としての読書も、また子どもの時代に習慣づけられる必要があります。このように重要な子どもの読書が、質のよい書物を得て、より充実した内容を持つ営みとしてなされるようにというのが、わたくしたちの願いであり、子どもの読書生活の基本的な場としての図書館の充実、発展をはかることによって、子どもの心身のすこやかな発達を助けるのが、わたくしたちの活動の目的です。 この当初の目的は、今日まで変わっておりません。世界が直面する問題がますます深刻化している現在、次代を担う子どもたちには、精神的に安定し、自由な発想ができ、文化的背景や、価値観の異なる人々とも協調してやっていける柔軟性をもつ人間に育ってもらわねばなりません。ことばと想像力に働きかける読書の意味は、ますます重要になっています。わたしたちは、何よりも子どもたちが本とたのしく出会えるように、また、さまざまの場所で、子どもと本をつなぐ仕事をしている人たちの役に立てるように、これからも力をつくしたいと思います。 法人組織による民間の自発的な活動としての私立子ども図書館は、日本でも五指に満たない数しかありません。そのなかでも、東京子ども図書館は、子どもだけでなく、子どもの読書に関わるおとなのためのサービスに力を入れている点で、独自の存在です。わたくしたちは、これまで、公的な援助や、企業などからの大口の助成を一切受けず、自分たちの事業による収入と、全国の志のある方たちからの小口のご寄付(賛助会費)によって、どうにか活動をつづけてまいりました。さいわい、わたくしどもの活動は、公立の図書館で児童奉仕に携わっている図書館員、子ども文庫で子どもたちのために働いている文庫関係者、児童出版に従事している人たち、子どもの読書に関心をもつ親や、一般の人々などから、高い評価と信頼を受けています。わたくしどもが、これからも、子どもたちが、質のよい読書によって幸せな子ども時代をすごし、将来、責任ある行動のとれる地球社会のよき市民として成長することを願って活動をつづけていきたいと思います。どうか、ひとりでも多くの方が、賛助会員となって、館の維持・運営に力を貸してくださるようお願い申し上げます。 公益財団法人東京子ども図書館 定 款 第1章 総 則
(名称) 第1条 この法人は、公益財団法人東京子ども図書館という。
(事務所) 第2条 この法人は、主たる事務所を東京都中野区に置く。
(目的) 第3条 この法人は、児童図書、児童の読書および児童に対する図書館奉仕の質の向上を目指し、もって児童の健全育成に寄与することを目的とする。
(公益目的事業) 第4条 この法人は、前条の目的を達成するため、次の事業を行う。
(その他の事業) 第5条 この法人は、その公益目的事業の推進に資するため、次の事業を行う。
(事業年度) 第6条 この法人の事業年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わる。
第2章 財産及び会計
(財産の種別) 第7条 この法人の財産は、基本財産及びその他の財産の2種類とする。
(財産の維持及び処分) 第8条 基本財産についてこの法人は、適正な維持及び管理に努めるものとする。
(財産の管理・運用) 第9条 この法人の財産の管理・運用は、理事長が行うものとし、その方法は理事会の決議により別に定める資金運用規程によるものとする。
(事業計画及び収支予算) 第10条 この法人の事業計画書、収支予算書、資金調達及び設備投資の見込みを記載した書類(以下「事業計画書及び収支予算書等」という。)は、毎事業年度の開始の日の前日までに理事長が作成し、理事会の承認を経た上で、臨時の評議員会において承認を得るものとする。これを変更する場合も、同様とする。
(事業報告及び決算) 第11条 この法人の事業報告及び決算については、毎事業年度終了後、理事長が事業報告書及び決算書類並びにこれらの付属明細書、財産目録(以下この条において「財産目録等」という。)を作成し、監事の監査を受け、理事会の承認を経た上で定時評議員会において承認を得るものとする。
(長期借入金及び重要な財産の処分又は譲り受け) 第12条 この法人が資金の借入れをしようとするときは、その事業年度の収入をもって償還する短期借入れ金を除き、評議員会において、議決に加わることができる評議員の3分の2以上の議決を経なければならない。
(会計の原則等) 第13条 この法人は、一般に公正妥当と認められる公益法人の会計の慣行に従うものとする。
第3章 評議員及び評議員会 第1節 評議員
(定数) 第14条 この法人に、評議員7名以上11名以内を置く。
(選任等) 第15条 評議員の選任及び解任は、評議員会の決議により行う。
(構成及び権限) 第19条 評議員会は、すべての評議員をもって構成する。
(種類及び開催) 第20条 評議員会は、定時評議員会及び臨時評議員会の2種とする。
(招 集) 第21条 評議員会は、法令に別段の定めがある場合を除き理事会の決議に基づき、理事長が招集する。
(招集の通知) 第22条 理事長は、評議員会の開催の5日前までに、評議員に対して、会議の日時、場所、目的である事項を記載した書面をもって招集の通知を発しなければならない。
(議 長) 第23条 評議員会の議長は、評議員会会長がこれに当たる。
(定足数) 第24条 評議員会は、評議員の過半数の出席がなければ開催することができない。
(決 議) 第25条 評議員会の議事は「一般社団・財団法人法」第189条第2項に規定する事項及びこの定款に規定するものを除き、議決に加わることのできる評議員の過半数が出席し、出席した評議員の過半数をもって決し、可否同数のときは議長の裁決するところによる。
(決議の省略) 第26条 理事が、評議員会の目的である事項について提案した場合において、その提案について、議決に加わることのできる評議員の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、その提案を可決する旨の評議員会の決議があったものとみなす。
(報告の省略) 第27条 理事が、評議員の全員に対し、評議員会に報告すべき事項を通知した場合において、その事項を評議員会に報告することを要しないことについて、評議員の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、その事項の評議員会への報告があったものとみなす。
(議事録) 第28条 評議員会の議事については、法令で定めるところにより議事録を作成しなければならない。
(評議員会運営規則) 第29条 評議員会の運営に関し必要な事項は、法令又はこの定款に定めるもののほか、評議員会において定める評議員会運営規則による。
第4章 役員等及び理事会 第1節 役員等
(種類及び定数) 第30条 この法人に次の役員を置く。
(選任等) 第31条 理事及び監事は、評議員会の決議によって各々選任する。
(理事の職務・権限) 第32条 理事は、理事会を構成し、この定款の定めるところにより、この法人の業務の執行の決定に参画する。
(監事の職務・権限) 第33条 監事は次に掲げる職務を行う。
(任 期) 第34条 理事の任期は、選任後2年以内に終了する事業年度のうち、最終のものに関する定時評議員会の終結の時までとし、再任を妨げない。
(解 任) 第35条 役員が次の一に該当するときは、評議員会の決議によって解任することができる。ただし、監事を解任する場合は、議決に加わることのできる評議員の3分の2以上の議決に基づいて行わなければならない。
(報酬等) 第36条 役員は無報酬とする。ただし、常勤の役員及び特別な職務を執行した役員にはその対価として報酬を支給することができる。
(取引の制限) 第37条 理事が次に掲げる取引をしようとする場合は、その取引について重要な事実を開示し、理事会の承認を得なければならない。
(名誉理事及び顧問) 第38条 この法人に名誉理事及び顧問10名以内を置くことができる。
(名誉理事及び顧問の職務) 第39条 名誉理事及び顧問は、理事長の諮問に応え、理事長に対し、意見を述べることができる。
第2節 理事会
(設 置) 第40条 この法人に理事会を設置する。
(権 限) 第41条 理事会は、この定款に別に定めるもののほか、次の職務を行う。
(種類及び開催) 第42条 理事会は通常理事会及び臨時理事会の2種とする。
(招 集) 第43条 理事会は、理事長が招集する。ただし、前条第3項第3号により理事が招集する場合及び前条第3項第4号後段により監事が招集する場合を除く。
(議 長) 第44条 理事会の議長は、理事長がこれに当たる。
(定足数) 第45条 理事会は、理事の過半数の出席がなければ会議を開くことはできない。
(決 議) 第46条 理事会の決議は、この定款に別段の定めがあるもののほか、議決に加わることのできる理事の過半数が出席し、その過半数をもって行い、可否同数のときは議長の採決するところによる。
(決議の省略) 第47条 理事が、理事会の決議の目的である事項について提案をした場合においてその提案について、議決に加わることのできる理事全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、その提案を可決する旨の理事会の決議があったものとみなすものとする。ただし、監事が異議を述べたときは、その限りではない。
(報告の省略) 第48条 理事又は監事が理事及び監事の全員に対し、理事会に報告すべき事項を通知した場合においては、その事項を理事会に報告することを要しない。
(議事録) 第49条 理事会の議事については、法令で定めるところにより議事録を作成し、出席した代表理事及び監事は、これに記名押印しなければならない。
(理事会運営規則) 第50条 理事会の運営に関し必要な事項は、法令又はこの定款に定めるもののほか、理事会において定める理事会運営規則による。
第5章 委員会
(委員会) 第51条 この法人の事業を推進するために、理事会はその決議により、必要な委員会を設置することができる。
第6章 事務局
(設置等) 第52条 この法人の事務を処理するため、事務局を設置する。
(備付け帳簿及び書類) 第53条 事務所には常に次に掲げる帳簿及び書類を備えておかなければならない。
第7章 賛助会員
(賛助会員) 第54条 この法人の目的に賛同し、その活動を支援・援助する個人又は法人を賛助会員とすることができる。
第8章 定款の変更、合併及び解散等
(定款の変更) 第55条 この定款は、評議員会において、議決に加わることのできる評議員の3分の2以上の議決を経て変更することができる。ただし、第3条に規定する目的及び第4条に規定する公益目的事業並びに第15条第1項に規定する評議員の選任及び解任の方法並びに第58条に規定する公益目的取得財産残額の贈与については変更することができない。
(合併等) 第56条 この法人は、評議員会において、議決に加わることのできる評議員の3分の2以上の議決により、他の「一般社団・財団法人法」上の法人と合併、事業の全部又は一部の譲渡及び公益目的事業の全部の廃止をすることができる。
(解 散) 第57条 この法人は、「一般社団・財団法人法」第202条に規定する事由及びその他の法令で定めた事由により解散する。
(公益目的取得財産残額の贈与) 第58条 この法人が、公益認定の取消しの処分を受けた場合、又は合併により消滅する場合(その権利義務を承継する法人が公益法人であるときを除く。)において、「公益認定法」第30条第2項に規定する公益目的取得財産残額があるときは、これに相当する額の財産を1ヶ月以内に、評議員会の決議により類似の事業を目的とする他の公益法人、国若しくは地方公共団体又は同法第5条第17号に掲げる法人に贈与するものとする。
(残余財産の処分) 第59条 この法人が、解散等により清算するときに有する残余財産は、評議員会の決議により類似の事業を目的とする他の公益法人、国若しくは地方公共団体又は「公 益認定法」第5条第17号に掲げる法人であって租税特別措置法第40条1項に規定する公益法人等に該当する法人に贈与するものとする。
第9章 情報公開及び個人情報の保護
(情報公開) 第60条 この法人は、公正で開かれた活動を推進するため、その活動状況、運営内容財務資料等を積極的に公開するものとする。
(個人情報の保護) 第61条 この法人は、業務上知り得た個人情報の保護に万全を期すものとする。
(公 告) 第62条 この法人の公告は、官報に掲載する方法による。
第10章 補 則
(委 任) 第63条 この定款に定めるもののほか、この法人の運営に必要な事項は、理事会の決議により別に定める。
附 則
理事・監事・評議員 理事
監事
評議員
名誉理事
役員及び評議員の報酬並びに費用に関する規程 |